■設置にかかる費用は?
太陽光発電導入に要する費用は、太陽光発電システムの価格競争が激しくなり、実質的に以前に比べると価格は下落しました。それでも安い買い物ではありません。工事内容や設置するソーラーパネルの枚数などによって異なりますが、平均的な設置費は、1K当り35万~45万かかります。4kWのシステムを一戸建住宅に導入すると180万円前後(4kW×45万円の場合)がかかります。現在では各社でソーラーパネルの性能は年々向上し、導入コストも低下傾向にあります。
市の補助金、余剰電力の買い取り制度などを利用すれば、10年~15年程度で元が取れると言われていますが、設置条件やライフスタイルなどによって異なります。
■屋根への影響は?
一般住宅の屋根は太陽光パネルをつけるようには出来ていません。
太陽光パネルを屋根に付けるという事は屋根に常に一定以上の負荷を掛けるということなのです。
また、屋根によっては設置をすることが出来なかったり(10kWhで約100㎡が目安なので、一般的な3.5kWhには約35㎡必要。家の図面をみると、屋根の面積はわかります)、雨や雪や風などで屋根からずり落ちたり、落下したりしないように、屋根に穴を開け金具を使ってパネルを固定する場合が多いので、防水に影響が出る可能性があります。
しかし、取り付け工事さえしっかりしていれば、本来、雨漏りはしないものなのです。施工業者も3重の雨漏り対策を行ったり、屋根に傷をつけず穴を開けない工法や金具の開発なども進んでいます。
ずさんな工事で太陽光パネルを取り付けるとすぐに、雨漏りがし、連絡が取れないような悪質な訪問販売や詐欺まがいの悪徳業者が増えています。
設置の前に充分な検証が必要なので、施工内容・価格・保証内容・定期点検などに関して十分な説明をしてくれる業者を選ぶようにしましょう。
■売却・引っ越しした場合は?
太陽光発電システムを導入した後、売却した場合、引っ越した場合にどうなるのか。
一般住宅に比べ太陽光住宅は、資産価値が高いため、市場での人気は非常に高く、買い手・借り手が付きやすいと言われています。プラスのアピールポイントとなります。また、発電による節電・売電収入などを考慮した家賃設定も可能です。
引っ越し等により、電灯契約者が変更になった場合は今現在の契約者に余剰電力購入費が支払われます。
建て替えや引越しの際、パネルや架台、取り付け金具を外す事になりますが、一旦外しても太陽光発電システムは、再度設置が可能です。
引越しの際の注意点としまして、引越し先の屋根が太陽光発電設置に適しているかどうかという点が問題となります。(パネルを載せる広さ、屋根の材質、方角など)屋根の形状によっては新たに器具が必要になる場合もありますので、依頼した施工業者としっかりと話し合いを進めていきましょう。
移設する際は施工業者によっては移設サービスを行っていないというところもありますので、最初の依頼の際に移設サービスを行っているかを確認する必要があります。
■売電収入が課税対象になる
全員に課税されるわけではありませんが、太陽光発電システムによって電気を発電して電力会社に売る売電収入は雑所得とみなされます。
例えばサラリーマンなどの給与所得者の場合、売電を含めた雑所得の年間の合計額が20万円以下は確定申告の義務はありません。(売電以外にも雑所得がある場合それらも合算する。)
では、年間の売電総額が20万円より多ければ申告が必要なのかといえば、そうではありません。太陽光発電システムの設置費用を減却償却して、一部を経費として所得から引き算できるからです。
★売電による利益 - 太陽光発電システムの減価償却費 = - 所得税
売電によって得た利益はこの減価償却費を下回るはずです。
ただし「20万円以下は申告免除」が適用されるのは、年末調整によって所得税額の確定と納税が完了する給与所得者の場合だけです。
個人事業主である場合など、確定申告をするときは、売電の金額にかかわらず、年間の売電額を雑所得に加えて申告する必要があります。
■天候に左右される
太陽光発電は天候によって出力が変動し、曇天時や雨天時は晴天時に比較して大幅に発電量が低下します。発電をしない訳ではありません。
晴れの日と比較すると、曇りの日は約40%程度、雨の日は約10%程度になります。
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